当院では可能な限り「歯を抜かない」矯正治療を行っております。
スタンダードな矯正治療では、歯を並べるスペースがない時、小臼歯を抜いてスペースを確保し、そのスペースを利用してきれいに歯を並べています。
しかし、小臼歯は噛み合わせを維持する上で重要な役割のある歯です。小臼歯を抜歯することで、咬合に問題が出てくるリスクを考えれば、出来る限り抜かないほうが望ましいのです。
もちろん、人の口腔内はそれぞれ個性があるため、症例により、抜歯が必要な場合もあります。当院では抜歯ケースでは咬合に使われていない、親知らずの抜歯による処置を行い、可能な限り健康な歯を失わずに治療が出来るよう心掛けております。
当院の矯正治療の特徴に、一般的な矯正治療に比べて治療期間が短いことがあります。
マルチループ法、ゴムメタル法、インプラント矯正など、複数の技術を使い、正しい診断の元で治療を行うことで、より早くそしてきちんと噛める噛み合わせを作ることができます。
オーストリア咬合学はオーストリア・ウィーン大学のスラバチェック教授の咬合理論をベースとしており、骨格、歯、軟組織、顎関節の運動機能を本人に合わせて最適に調整することを目的としています。
矯正治療では、見た目の美しさ(審美)のみでなく、噛み合わせと機能回復を重視した矯正治療を行っています。
歯並びを整えるための抜歯(特に小臼歯抜歯)は極力行わず、患者さんの口腔内に合わせて調整したマルチループアーチワイヤー(MEAW装置)やゴムメタルなどの新素材を用いて、歯を3次元的にダイナミックに動かし噛み合わせを整えます。
ワイヤー矯正は、治療効果という点では非常に高い治療ですが、器具装着の負担が大きいことも事実です。
また、お仕事の関係や諸事情でワイヤーを装着できない方もいらっしゃいます。
そのため、ワイヤーなしで治療可能な症例では、マウスピース矯正「インビザライン」をお勧めしております。
インビザラインは透明なマウスピースのため、一見すると矯正をしていることが全くわからないほど目立ちません。
また、マウスピース矯正だけでの治療が難しい症例でも、ワイヤー矯正で治療後、途中からマウスピース矯正に切り替えることで、ワイヤー装着期間を出来る限り短くすることが可能です。
昨今マウスピース矯正は「いつまでたっても治らない」という意見が時々見られます。
しかし、マウスピース矯正で治療がうまくいかないのは、必ずしもマウスピース矯正のせいではありません。
治療計画が全て最初に決まるマウスピース矯正は、初期の段階での症例の見極めと、治療計画を建てる力が非常に重要です。
マウスピース矯正の技術特性をきちんと理解し、口腔内の状態を正しく把握した上で、経験のあるドクターが診断を行えば、マウスピース矯正は驚くほど速く治療が進むことすらあります。
逆に言えば、正しい診断ができなければ、いくら時間を掛けても治療はなかなか進まないこともあります。
当院では、マウスピース矯正のセカンドオピニオンや過去に矯正治療に挫折した方からも、よくご相談を受けております。もう一度矯正を試してみたい、とお考えの方は是非お問い合わせください。
当院では、よりよい治療をするために、最新の診療システムやソフトウェアを活用しています。
矯正診断の為のソフトウェア「ウィンセフ」や、3D光学スキャナ「iTero Element」を導入し、より高い精度でのデータ、分析を行っています。
マウスピース矯正(インビザライン)は、治療を開始する時に口腔内のデータを取り、歯の移動をシミュレーションして診断を行います。そのため、正しいデータなしではよい治療ができません。
当院では、歯科用3D光学スキャナー「iTero Element」を使い、これまでシリコンを使って行われていた型取りを、光学スキャンを使って行います。 光学スキャナを使うことで、型取りの失敗や模型の変形などがなく、診断データの正確性が飛躍的に上昇します。
また、これまでの型取りに比べ短時間で済むので、患者さんの負担も少なくなります。
ウィンセフは顔貌写真とレントゲンデータを取り込み、コンピュータ上でシミュレーションを行うことができます。
矯正治療のデータ蓄積や診断計画の評価、顔貌の変化の予測など、難易度の高い症例には必須な矯正治療に非常に役立つソフトウェアです。